2025年4月10日〜19日、5月13日〜27日と、合計25日間ウズベキスタンを旅しました。
その中で、ウズベキスタンの鉄道には3回乗り、3回とも列車のタイプは違います。この記事では、それぞれの列車(座席)のレビューと駅情報、予約アプリ情報、旅行前に知っておきたい注意点について共有します。
ウズベキスタンの鉄道は、信頼できるおすすめの交通手段です。
ウズベキスタン旅行を計画されている方、現在旅行中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
基本情報まとめ
今回レビューする列車は以下の通りです。
- 高速列車(2等/エコノミー):サマルカンド→ブハラ
- 寝台列車(2等/クーペ):ブハラ→ヒヴァ
- 寝台列車(3等):ヒヴァ→ブハラ
※ウズベキスタン鉄道は、今回紹介する3種類だけではありません。他にも高速列車の1等車(ビジネス)や寝台列車の1等車(SV)、シャルク号などがあります。
3種類乗り比べレビュー
次から、予約アプリ画面と実際の写真で振り返っていきます。
高速列車(アフラシアブ号)
まず最初は、高速列車アフラシアブ号についてです。
アプリ上ではAfrosiyobと出てきて、ビジネスとエコノミーの2種類から選べます。私たちはエコノミーを選びました。

列車は、出発時刻の15分ほど前には来るので、余裕を持って駅に到着しておくといいと思います。
高速列車は新幹線のような見た目。



アプリ予約の場合は登録したメールアドレスに電子チケットが届くので、そこに載っているQRコードを駅員さんに見せて乗車します。

座席は指定席。かなり広々としていました。

足元にパンパンのバックパックを置いても超余裕です。

テーブルもついています。飛行機や新幹線のものよりも大きく、パソコン作業も余裕でできそうです。

頭上の棚に荷物を置くこともできます。
- 定刻出発、定刻到着
- 座席は広々
- 清潔
- 空調が効いている
- 快適に移動したい人におすすめ
- エコノミーでも十分快適
感覚的には、日本の新幹線と思って大丈夫だと思います。
寝台列車(2等車/クーペ)
次に、寝台列車です。
ブハラからヒヴァの列車は寝台列車のみです。
その中でも「Sleeper/3等車」と「Coupe(クーペ)/2等車」の2種類があります。私たちはクーペを予約しました。

ちなみに、ブハラからヒヴァへの列車は1日に多くて2本です。どちらも出発時刻が早いのが辛いところです。

早朝移動は交通手段の確保が心配ですが、「ヤンデックスゴー」という配車アプリを使えば早朝でも車が見つかるので、ブハラ中心地からブハラ駅への移動は問題なくできます。
日中ならバスを使うとリーズナブルに駅まで行くことができます。
バス番号などの情報は「ヤンデックスマップ」というアプリで簡単に調べられる。中央アジア旅の必須アプリ!
高速列車に比べると、こちらの寝台列車はオールド感がありました。

4人1部屋で、鍵付きです。2人組の場合、他のお客さんと相部屋になります。
現地の人というよりは、外国人観光客が乗っていることが多いです。
『SV』という1等車は、2人1部屋の鍵付き個室。値段は上がるが、完全プライベート空間を求める人にはおすすめ。(SVがある列車は限られる)
客室はとても綺麗で、壊れているところや汚れているところは特にありませんでした。

2段ベッドが2組あります。おすすめは何かと便利な下の段です。(予約時に選択)
上の段に行くためのステップはありますが、ハジゴはないので、ベッドの上り下りだけで一苦労だと思います。

ミニテーブルもあります。

シーツや枕カバーなどのリネンとタオルが配布されます。
朝早かったこともあり、車内では熟睡。
- 鍵付き個室なので安心
- ベッドの寝心地は良く、しっかり寝られる
- リネンが配られる
- 基本的には静か
- 空調が効いている
静かで快適な環境でゆっくり休みたいという人は、3等よりも2等のクーペを選んだ方がいいと思います。
寝台列車(3等車)
その後の移動の関係で、ヒヴァからブハラに戻ることにしました。
せっかくなので、1度も乗ったことのない寝台列車の3等車に乗ってみることに。1番ローカルなタイプです。

2等車のクーペと違って個室ではないので、1車両の中にベッドが複数並んでいます。

車両に入った瞬間、むわっと蒸し暑い感じがしました。(5月末)
3等の車両はエアコンがないので、暑さが厳しい時期には少しきついかもしれません。動き出したら多少マシになるかと思っていましたが、それほど変わりませんでした。
3等車にはエアコンがない!車内は蒸し暑い。

ベッドの質はクーペのものより安っぽいマットのような感じですが、特に寝にくいと感じることはありませんでした。
こちらもおすすめは下の段です。上の段は少し狭そう。そして、登るためのハシゴどころかステップさえありません。そのため、フィジカルで解決する必要があります。
ご年配の方や体の大きな方は、下の段を選んでいることが多かったです。
3等車も、リネンとタオルが配布されます。

通路の両サイドにベッドが並ぶ配置です。テーブルがある席もベッドに変えられるようです。
ただし、この通路を挟んで1列に並ぶベッド(写真左側)は、上の段も下の段も特に狭そうだったのでおすすめしません。
乗客は、外国人観光客は多分わたしたちくらいしかおらず、ほとんどが現地の人々でした。ただ、民度は低いわけではなかったので、治安面では全く問題ありませんでした。
- 多くのベッドが並ぶ大部屋タイプ
- ベッドの寝心地がいいわけではないが、普通に寝られる
- リネンが配られる
- ざわざわすることがある
- 空調が効かない(暑い)
- 治安の問題はない
快適さよりも費用を抑えることを優先したいという方は、3等車がいいと思います。
駅
続いて、それぞれの駅について簡単に紹介します。
駅に入るときには、どの駅でも荷物検査がありました。チケット(ネット予約の場合はQRコード)の確認が必要な駅もあったので、基本的にはチケットを持っている乗客しか駅構内には入れません。
※チケット窓口は駅の外にあることが多い。
サマルカンド駅

大きめの駅でした。

中には飲食店やお土産屋さんもありました。




少し広いのでややこしいですが、乗り場は駅に入ってすぐ正面です。

トイレは綺麗です。
鉄道駅は、どの駅でもトイレが無料!

でも、こんなに綺麗なのにトイレットペーパーがなかったり、鍵が壊れたりしていることはあります。
ブハラ駅

サマルカンド駅と比べると、かなり小さい駅です。

乗り場へ進むには再度チケットの確認があります。

小さな売店やパン屋さん、ナッツ屋さんもありました。
駅の売店に売っているお菓子や飲み物は割高。車内での飲食物は、事前に中心部のスーパーや市場で買っておくのがおすすめ!
ヒヴァ駅

ヒヴァ駅も、ブハラ駅と同様こぢんまりしています。

あるのは小さな売店ぐらいです。パン屋さんはありませんでした。

予約アプリ
ウズベキスタン鉄道の予約方法は、以下の二つです。
おすすめは、アプリでの予約です。
※乗車当日に購入するのはリスキーすぎるのでやめた方がいいです。
アプリをおすすめする理由
理由は、以下の通りです。
- 日本にいても予約できる
- 事前に駅に行く手間がかからない
- 冷静に比較・検討できる
- アプリ上で予約を管理できる
それぞれ簡単に説明します。
1.日本にいても予約できる
日本にいても、予約アプリはダウンロードできますし、決済もできます。宿泊する宿や訪れるスポットはぎりぎりに決める私たちも、列車の予約は1ヶ月ほど前からしていました。
予約は乗車日の60日前から可能!
アプリ内は基本英語でいけますし(ロシア語混じり)、スムーズに進めることができるので、それほど労力をかけずに予約することができます。
2.事前に駅に行く手間がかからない
それぞれの都市の鉄道駅は、空港からも街の中心部からも離れていることが多いです。
予約するためだけに駅に出向くのは、時間も交通費もかかります。
3.冷静に比較・検討できる
駅のチケット窓口では、英語を話せない人もいました。その場合、面倒くさくて『No』で済まされることもあります。
また、英語が話せる場合でも、口頭だと値段や時間を比較するのが難しいです。アプリだと、多くの種類の中からしっかりと比較・検討して、1番都合のいいチケットを選ぶことができます。
4.アプリ上で予約を管理できる
予約した列車の情報は、予約完了メールを探さなくても、アプリで簡単に確認することができます。

アプリ上のここを押せば、自分が予約している列車の情報が出てきます。ここからQRコードつきのチケットをダウンロードすることも可能です。
簡単!予約方法
予約方法はとっても簡単です。
Step1:アプリをインストール
まず、このアプリをインストールします。

Step2:列車を検索
アプリをダウンロードしたらこのような画面が出てくるので、①出発駅、②到着駅、③乗車希望日を入力するだけ。

一応、主要駅の英語バージョンを載せておきます。
- タシケント:Tashkent
- サマルカンド:Samarkand
- ブハラ:Bukhara
- ヒヴァ:Khiva
- ヌクス:Nukus
- アンディジャン:Andijan
- テルメズ:Termez
Step3:希望列車を決定
あとは、希望の列車の種類や時間帯を選んでいくだけです。アプリの流れに沿って進めていけば大丈夫です。
Step4:個人情報入力・支払い
個人情報入力画面では、姓、名、生年月日、性別、パスポート番号、国籍を入力します。(上から3つ目の項目はスルー)
上から6つ目の項目は、“Foreign document”を選択して、その下にパスポート番号を入力します。


支払いは、日本のクレジットカードでも問題なく決済できます。
Step5:予約完了メールをチェック
決済が完了したら、登録したメールアドレスに予約完了メールが届きます。そのメールにQRコードつきの電子チケットが届くので、それも確認します。
先述したように、アプリ上でも予約を確認することができます。
注意点
予約はお早めに
列車は人気なので、予定が決まり次第予約した方がいいです。
特に、タシケント発着の便は早く売り切れることが多いです。
また、ヌクスからアクタウ方面(カザフスタン)へ向かう便は、本数が少ない上にとんでもない速さで売り切れます。
駅窓口で聞いたら、ヌクスからアクタウの直行列車は「ない」と言われた。
現時点(2025年5月)では、ヌクスからアクタウの直行便はないので、ヌクスからカザフスタンとの国境近くの駅まで乗り、そこで乗り換えるそうです。
私たちは、ヒヴァ→ヌクス→アクタウというルートでカザフスタンに入りたかったので、乗り継いでもどうにか行きたかったのですが、チケットが確保できなかったので結局行き先を変更しました。
鉄道でヌクスからアクタウへ抜ける移動は、よほど計画的に進めていなければ難しいという印象でした。
予約代行会社は手数料が高すぎる
日本語のサイトで予約できる予約代行会社で予約すると、本来の料金よりかなり高くつきます。
例えば、私が乗ったサマルカンド→ブハラの高速列車は約2,200円でしたが、日本語の予約代行サイトだと倍以上の料金が設定されています。
安心や楽さをお金で買うという場合はアリかもしれませんが…。アプリ予約は簡単なので、ぜひ一度トライしてみてください。
さいごに
いかがでしたか?
ウズベキスタンの列車は、きちんとしているのにリーズナブルなので、長距離移動にはおすすめの交通手段です。ぜひ、自分に合った列車を選んで快適&お得に移動してください。
参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました^^
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